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プログラミング知識ゼロの人が、AIエンジニアの入り口に立つまでの道案内

PART 3 環境構築:Jupyter Notebookをインストールしよう

前回までの振り返り

「ゼロからAIエンジニア」のPART1でPython本体のインストールを、PART2では機械学習ライブラリをインストールしました。今回は、PyhtonのプログラミングをサポートするJupyter Notebookをインストールする方法を紹介します。

1. Jupyter Notebookを使おう

Jupyter Notebookはコードの一行一行の実行を確認しながらプログラミングができるツールです。Markdownというメモ書き挿入も簡単にでき、プログラミングと共に知識の整理もできます。

一行一行の実行を確認(出力)させながらプログラミングができるため、プログラムの過程を可視化でき共有できます。これはプログラムの可読性を高めます。他人の書いたプログラムの意味がわからない、ということはよくあることのようです。

Jupyter Notebook は、この問題の解決に貢献します。

将来、Jupyter Notebookを使わなくなっても、自分の道具箱のなかに入れておいて損はないツールですので、インストールをオススメします。

 

2. Jupyter Notebookのインストール

Jupyter Notebook(ジュピターノートブック)のインストールはpipでできます。

まずは以下のコマンドを入力して実行しましょう。

 

Jupyter Notebookに必要なライブラリをインストールします。

pip install Pillow

と入力してEnter

pip install ipython[all]

と入力してEnter 

 

以上のインストールが終われば、以下のコードでJupyter Notebookをインストールします。

pip install jupyter

 

インストールが終わったら、全て準備完了です。

「コマンドプロンプト」から以下のコードを実行して、Jupyter Notebookを開きましょう。

C:¥> jupyter notebook

 

ブラウザが開きJupyter Notebookが開けば成功です。なお、毎回コマンドプロンプトから上記で起動させます(ほかにスマートな起動の仕方があると思いますが、このやり方が私はなんだか好きです)。

 

さて、PART1からPART3までを経て、いよいよPythonを使う準備ができました!

おめでとうございます。

 

環境設定を終えるまでがなかなか大変だったと思います。入門者の最初のつまづきポイントですが、これを乗り越えていただけたなら嬉しいです。

次回からは、Pythonで機械学習プログラミングをするための基礎編です。引き続き、プログラミング知識ゼロの状態からわかる解説を目指して説明していまいります。

よろしくお願いいたします!

PART 2 環境構築:すごいぞ!機械学習ライブラリ インストォォォル!

前回までの振り返り

ゼロからAIエンジニアのPART1ではPythonの本体をインストールする手順とその際に入門者がつまづきがちなポイントをご紹介しました。PART2の今回はPythonに機械学習ライブラリという強力なツールをインストールする手順をご紹介します。

【この記事の目次】

1. この記事が想定する読者の方について

2. Pythonへのライブラリの追加とは

3. pipってなに?

4. pipでライブラリのインストールを実行!

 

1. この記事が想定する読者の方について

  • プログラミング知識が全くゼロの状態の方で、かつPythonによる機械学習をこれから勉強したい方
  • ご自身のパソコンへのPython等のインストールなど(環境構築)をこれから行いたい方
  • 逆に、プログラミングをすでに少しでもご存知の方は本記事の対象ではありません。

 

 

さて、Part 1でPython本体のインストールが終わりました。

今回の Part 2ではPythonにライブラリを追加していきます。

2. Pythonへのライブラリの追加とは

Python本体に標準で用意されているライブラリのほか、外部のライブラリを追加することで様々なことを実現できます。このブログで目指している機械学習プログラミングのためのライブラリも豊富です。

以下に代表的な機械学習ライブラリをご紹介します。

 

numpy(ナムパイ): numpyは、Pythonで学術計算を行うためのライブラリです。機械学習で頻繁に扱う行列計算などを簡潔なコードで高速に実行できます。

 

scipy(サイパイ): scipyは、科学計算を行うためのライブラリです。numpyで行うことができる配列・行列演算のほか、信号処理・統計といった処理を行えます。

 

pandas(パンダス): pandasは、データ解析ツールです。ビッグデータを表形式で表示し、編集、抽出のほか簡単なデータ前処理も行えます。

 

matplotlib(マットプロットリブ): matplotlibは、グラフ表示ソフトです。機械学習で用いる訓練データなどの分散をグラフで可視化したりする際に用います。

 

scikit-learn(サイキットラーン): scikit-learnは、様々な機械学習モデルがセットになったライブラリです。scikit-learnだけで、ロジスティック回帰、サポートベクトル、決定木など色々な学習モデルを簡単なコードで実装することができます。

 

その他のライブラリは必要に応じてインストールをしますので、まずは上記5つのライブラリのインストールを行いましょう。

 

3. pipってなに?

Pythonの本体がインストールされた段階で、pipというライブラリのインストール管理ソフトもインストールされています。pipを使えば、必要なライブラリがインストールできるほか、どんなライブラリがインストールされているのか、各ライブラリのバージョン管理、アンインストールなどが行えます。

なお、pipを使うにはネットワークに繋がっていることが必要です。

 

4. pipでライブラリのインストールを実行!

それではpipを使っていきましょう。pipは、Windowsの場合、「コマンドプロンプト」から使います。Macの場合は「ターミナル」です。

 

Windowsでコマンドプロンプトを開くと、黒いWindowが開き白い文字で、

C:¥>

とか

C:¥User>

といった文字が表示されると思います。

この">"の右横に、コードを入力し「Enter」を押すことでコマンドが実行されます。コマンドプロンプトを開くのが初めての方は、これだけで少し敷居が高い感じがすると思いますが、慣れてしまえば実に簡単な操作です。

 

それではコマンドプロンプトでpipのinstallを実行してみましょう。

以下、C:¥> は省略します。

 

とその前に、pip自体をアップグレードしましょう。

先ほどの C:¥> のすぐ横に、

pip install --upgrade setuptools

と入力して「Enter」。アップグレードが終わったら、

pip install --upgrade pip

と入力して「Enter」をしてください。pipがアップグレードされます。

 

プログラムのコードは、スペース一つにも意味があります。小文字であるところ大文字にしてもエラーになりますので、一文字も間違えないよう注意してください。なお、間違えても実行されないだけなのでご安心を。入力し直せばいいだけです。

 

次からがいよいよライブラリのインストールです。

同じく先ほどの C:¥> のすぐ横に、

pip install numpy

と入力し「Enter」を押します。

あとは勝手にインストールしてくれます。

 

同じく、

pip install scipy

と入力してEnter。scipyのインストールが終わるのを待ちます(以下同じです)。

pip install pandas

と入力してEnter。

pip install matplotlib

と入力してEnter。

pip install scikit-learn

と入力してEnter。

 

それぞれEnterを押すごとにインストールの処理が走ります。

 なお、scikit-learnにはnumpyとscipyが必須なので先にそれらをインストールします。

 

最後に、以下のコードを入力してインストール確認しましょう。

pip list

これでインストール済みライブラリのリストが出力されます。

自分が入れたライブラリ名が表示されることを確認しましょう。

 

全て終わればコマンドプロンプトはWindow右上の×ボタンで終了して構いません。

さて、これでPythonが動く環境ができました。次回は、Jupyter NotebookをインストールしてPythonのプログラミング環境を整えましょう。

 

PART 1 環境構築:環境方針を決めて、Python本体をインストール!

【この記事の目次】

1. この記事が想定する読者の方について

2. Pythonを始める前に、、まずは「環境構築」が第一関門

3. 環境構築にあたって、入門者がよく迷う「Anacondaを使うかどうか」問題

4. まず、Anacondaって何?

5. じゃ、Anaconda使う?

6. では、Python公式サイトからPython本体をインストール

6.1 WindowsにPythonをインストールしたい場合

6.2 MacにPythonをインストールしたい場合

 

1. この記事が想定する読者の方について

  • プログラミング知識が全くゼロの状態の方で、かつPythonによる機械学習をこれから勉強したい方

  • ご自身のパソコンへのPython等のインストールなど(環境構築)をこれから行いたい方

逆に、プログラミングをすでに少しでもご存知の方は本記事の対象ではありません。

Pythonのインストールの解説などは優れた解説ページがすでにあります(以下でご紹介します)。インストール手順はそちらにお任せするとして、この記事では初心者がつまづきがちなポイントを説明していきます。

それでは、プログラミング知識ゼロからAIエンジニアになるまで、「ゼロからAIエンジニア」をはじめましょう。

 

2. Pythonを始める前に、、まずは「環境構築」が第一関門

パソコンにPythonをインストールしたり、プログラミングを行うための編集ツール(エディタ)を入れたりすることを「環境構築」と言います。入門者にとっては、これが第一関門となります。

普段、Windowsなどでアイコンをクリックすることが多いと思います。

Pythonを扱うにはご自身のパソコンで環境構築を行う必要がありますが、この段階で、Windowsの場合は「コマンドプロンプト」、Macの場合は「ターミナル」を使って、プログラミングみたいな操作(コードを入力して実行させる操作)をいきなりしなければなりません。

これって、入門者にとってはちょっと敷居が高いですね。「やっぱり、やめとこかな・・・」となる最初のつまづきポイントだと思います。

しかし、慣れてしまえばコマンドプロンプトやターミナルの操作はとても簡単です。まずは、この環境構築から攻略していきましょう。

 

3. 環境構築にあたって、入門者がよく迷う「Anacondaを使うかどうか」問題

さて、Pythonのインストールをしようと思って色々な解説ページを見ると、Anacondaでのインストールを薦めている記事を多く見ると思いです。

そうすると、Pythonをこれからインストールする方は、まず「Anacondaを使うかどうか」を決めないといけません。「よくわかんない」とならないよう、以下説明していきます。

 

4. まず、Anacondaって何?

多くのページで、Pythonの環境構築のツールとしてオススメされているAnacondaとは何でしょうか?

Pythonは本体のインストールのあと、「ライブラリ」といわれる追加のプログラムをインストールすることで、自分がやりたいことに応じた環境構築をしていきます。

Pythonには、機械学習向けのライブラリのほか、WEB操作、データベース操作、Excel操作などを行うためのライブラリが豊富に用意されています。ライブラリをインストールすることで、私たちは一からプログラミングする必要がなくなります。他の人が作ってくれたライブラリを操作し、わずか数行のコードで高度な機械学習処理の実行をパソコンに指示することも可能になります。

Anacondaは、Python本体とよく使う機械学習ライブラリやツールをセットでインストールしてくれるソフトです。初心者に優しいツールになっています。

 

5. じゃ、Anacondaを使う?

Anacondaはとても便利なツールですが、自分のパソコンに何が入っているのかわからない、あるいは入れる必要を感じていないライブラリもインストールされてしまいます。

そういったことが気にならない方はAnacondaを使ったインストールが簡単です。しかし、自分のパソコンに一つ一つのライブラリを自分でインストールしたいという方はpipでのインストールとなります。

以下では、Anacondaを使わない方法(pipによる環境構築)を以下説明していきます。

といっても、とても簡単なんです。

 

6. では、Python公式サイトからPython本体をインストール 

「Anaconndaを使うか問題」に対して、以下は「使わない」とした場合の環境構築のやり方です。

 

それでは、Python本体のインストールから始めましょう。

 

なお、Python公式ホームページは以下です。英語!?なんですが、Python.jpさんがサポートしてくれます。

www.python.org

 

【ちょっと一言】 Pythonのバージョンはどれを選択するの?

「どのバージョンのPythonをインストールするのがいいのか」について、インストールの前に触れておきましょう。

まず、大きくPython 3系とPython 2系があります。2008年にリリースされたPython 3系は、2系と文法が微妙に異なり互換性が損なわれているためこの選択は重要です。が、今や圧倒的に3系が主流なので、Python 3系の選択で間違いないでしょう。

次に、Python 3.6を選択するか3.7を選択するか、という問題があります。

機械学習の有名なライブラリにtensorflowがありますが、この記事を書いている2019年8月時点で、このライブラリはPython 3.6とのみ適合します(3.7にtensorflowを入れようとしてもエラーが出ます)。

入門者の段階ではとりあえず最新バージョンを入れていればいいと思いますが、後々習熟度が進むと上記のような問題が出てくることも頭に置いておきましょう。

「tensorflowを使いたい」という明確な目標がある場合は3.6のインストールをオススメします。

 

6.1 WindowsにPythonをインストールしたい場合

WindowsへのPython本体のインストールについては、以下「Python.jp」さんのページがオススメです。大変わかりやすく説明されています。

「Add Python 3.x to PATH」にチェックを入れる手順は重要なのでご注意ください。

www.python.jp

6.2 MacにPythonをインストールしたい場合

MacへのPython本体のインストールについても、以下「Python.jp」さんのページがオススメです。とても親切な解説です。

同じく、「Add Python 3.x to PATH」にチェックを入れる手順は重要なのでご注意ください。

www.python.jp

 

これでPython本体のインストールが終わりました。

お疲れ様でした。

 

次回は、pipを用いた機械学習ライブラリのインストールやPythonでのプログラミングをサポートするJupyter Notebookのインストールを説明いたします。

ゼロからAIエンジニア プログラミング知識ゼロだった頃に欲しかったページを作りたい!

文系会社員の私が、AIの可能性に気づいたのは2年前。それからAIプログラミング(Python)の勉強をコツコツと始めました。

プログラミング知識は全くなしのゼロからスタート。暗中模索&五里霧中。つまづきを多く経験しました。「それ、早く言ってよー」という経験も多々ありました。

星の数ほどググりましたが、プログラミングを説明したどのページも、ある程度わかっていることを前提とした内容ばかり。入門者は、そもそもIT用語がわからないのにその説明はなし、というページが多い・・・。

「(プログラムの)変数って何?どうやって使うの?」といった超入門部分の説明など本当にプログラミングをゼロから教えてくれるページは意外と少ないことがわかりました。

ここ1年でもAIは急速に仕事に社会に導入が進みました。「AIは読み書きソロバン」と言われるようになる未来も近い予感がします。AI・機械学習のプログラミングを勉強したい人は多くいると思うがプログラミングの入門部分でつまづくのはもったいないと思いました。

ならば、多くのつまづきを経験した自分がそれをシェアすれば、Pythonの機械学習プログラミングを理解できる人が増えるのではないかと考えました

Pythonインストール前の環境設定、Jupyter Notebookの使い方、Pythonプログラミングの初歩の初歩などなど、100%プログラミング知識ゼロの状態から、インターネット上にあるAIに関するページの内容を理解し、コードがかけるようになるまでの最低限必要だった知識に絞り説明していきたいと考えております。かつてプログラミングの「プ」の字も知らなかった私があの時欲しかったページをつくりたいゼロからAIエンジニアの入り口に立つまでの道案内となるページにしたいと考えます。